梅雨の合間には紫陽花が美しく映える季節となりました。
日頃より会社を支えて頂いている皆さんに心より感謝申し上げます。私が長年仕事をする中で大切にしてきた言葉の一つに、「以心伝心」があります。言葉にしなくても心が通じ合う。昔から日本人が大切にしてきた考え方です。しかし、単に察することではなく、相手を思いやる気持ちや誠実な行動があってこそ成り立つものだと思います。もう一つ思う事は「人は鏡である」ということです。笑顔で接すれば笑顔が返ってくる。感謝の気持ちを伝えれば相手も協力してくれる。反対に、不満や批判ばかりを向ければ、それもまた自分に返ってきます。職場も同じです。会社内外での挨拶、仲間への声掛け、お客様への対応、取引先との関係づくり。その一つひとつが会社の雰囲気をつくり、信頼となって積み重なっていきます。技術や設備はもちろん重要です。しかしそれ以上に会社の成長を支えるのは「人と人との信頼」です。私は近年のQC活動で、少し気になることがあります。10年以上前のQC活動は、決して恵まれた環境ではありませんでした。現在のように働き方改革が進んでおらず、活動の多くは生産時間外で行われていました。しかしその環境では、メンバー一人ひとりの個性や熱意が感じられました。8~10人のチームが、それぞれ知恵を出し合い、「自分たちの職場を良くしたい」という思いを持って活動していたように思います。現在は働き方改革によって活動時間が確保され、以前より参加しやすい環境になりました。これは大変良い事です。しかし一方で、「与えられた活動」になってはいないでしょうか。活動そのものが目的となり、本来の自主性や問題意識が薄れてしまっているように感じる場面もあります。QC活動の本質は発表会ではありません。現場で困っていることは何か。お客様が求めていることは何か。もっと安全に、もっと効率良く出来ないか。その問題意識を持ち、自ら考え、仲間と議論し、解決策を見つける過程に価値があります。私は今後のQC(改善)活動において「テーマを与える活動」から「テーマを見つける活動」へ比重を移していくべきだと考えています。指導する方々は“答え”を与えるのではなく、気付く機会を与える。そして若手社員には失敗を恐れず、自分の考えを発信して欲しいと思います。現在、私たちは『楽~ラント』を中心に新たな市場への挑戦を続けています。省エネや効率化へのニーズは今後ますます高まり、医療分野や食品分野などへの展開も期待されています。しかし、それほど優れた技術があっても、最終的に選ばれるのは信頼される企業です。品質へのこだわり、納期を守る責任感、お客様の声に耳を傾ける姿勢。こうした当り前の積み重ねこそが、技術の価値をさらに高めてくれます。特に若い世代の皆さんには、自分の考えや提案を積極的に発信してほしいと思います。失敗を恐れる必要はありません。挑戦する姿勢は必ず周囲に伝わり、やがて仲間を動かします。以心伝心とは、待つことではなく、自ら心を開くことです。そして鏡の如く、自分の行動や言葉は必ず周囲を映し出されます。まずは自分から。感謝を伝える。挨拶をする。仲間を尊重する。改善を提案する。その小さな行動が会社の未来をつくります。厳しい暑さが続きますが、安全第一、健康第一でこの夏も全員で力を合わせて乗り切っていきましょう。