日本への外国旅行者が激増しています。15年ほど前は年間700万人前後の訪日旅行者が、現在は4,000万人に推移して数年後には5,000から7,000万人へと予測されます。我が石川県民として赤提灯の(10人前後の収容人員)手狭な居酒屋で旅行者達との会話を楽しんでいますが、日本人以上に日本の良さを・素晴らしさを嬉しそうに表現して頂き嬉しい限りです。世界中からの旅行者と膝を突き合わせて語り合えるのは、まさに日本ならではの“おもてなしの現場”だと思います。
・緑豊かな自然(白山連峰、兼六園の四季、能登の里山里海)
・料理の美味しさ(加賀野菜、のどぐろ、寒ブリ、寿司、日本酒)
・人との温かい交流(赤提灯での会話や地元ならではの雰囲気)
観光庁や国際機関の調査でも、訪日旅行者が日本を高評価する理由は
・食事の美味しさ
・治安の良さ
・自然や街の美しさ、清潔さ
・人の親切さ

 小さな居酒屋という舞台は、外国人にとって「観光パンフレットには載っていない、日本のリアルな素顔」を体験できる最高の場所です。観光地の景観や文化財に加えて、人と人との心の触れ合いこそが、
リピーターを生み、日本を世界でも稀な観光大国へ押し上げているのだと思います
  赤提灯の灯りの下で
木倉町の十人ほどしか入れない小さな居酒屋。暖簾をくぐると、すでにカウンターには外国からの旅行者たちが、地酒を片手に笑顔を交わしていた。「Kanpai!」と声を掛けられ、思わずこちらも「乾杯!」と返す。
横長のカウンターに座ったアメリカ人の青年は、目を輝かせながら
“Your food is amazing! Especially  sashimi…so fresh!”(あなたたちの料理は本当に素晴らしい!特に刺身が、新鮮で驚きです!)
隣のフランス人の女性も加わる。
“And the atmosphere…so warm, so friendly. We don’t feel like tourists here.”(この雰囲気、とても温かくて親しみやすい。まるで観光客じゃなくて、友達みたいな気分です。)
私は自分事のように「石川の魚は海がきれいだから美味しいんです。山の緑も豊かで、四季がはっきりしているから、食べ物も景色も楽しめますよ。」
すると彼らは声を揃えて、
“That’s why Japan is so special. Nature, food, and people!”
(だから日本は特別なんだ。自然、食べ物、そして人!)

赤提灯の柔らかな灯りの下で、言葉の壁を越えた会話が続く。日本の魅力を、外国の方々が日本人以上に嬉しそうに語ってくれることほど、誇らしく温かい瞬間はない。